エバと蛇とサタン
 

  2014年 金子治男

アクリル画 F10号 53×45cm


旧約聖書の創世記の中には、人類最初の女であるエバが、蛇に欺かれ、神によって禁じられた木の実を食べてしまった事が記されている。多くの人々はこの記録が神話、又は作り話による童話のように考えているが、聖書全体が神の霊感によって書かれた書物であり、進化論が誤りであるという十分な科学的な証拠がある事を考えるなら、神が最初の人間アダムとエバを創造した事の真実性を考えた上で、この記録の意味する事柄を真剣に考えて見る必要がある。蛇は元々会話能力のあるものとして造られた訳ではない。しかし霊の世界からの働きがあるなら、動物が操られ、動物が人間に話しかけているように見せかける事は有り得ることである。蛇と言えば聖書の黙示録(又は啓示)20章1〜3節によると悪魔サタンの象徴である。つまり最初の女エバは、霊界に実在する悪魔サタンに欺かれ神によって禁じられた木の実を食べるように唆されたのである。この出来事は単なる童話ではなく、全人類に重大な影響を及ぼした実話なのである。つまり、この世界に存在する全ての悪と苦しみの原因は、最初の人間アダムとエバが悪魔サタンに欺かれ、神によって禁じられた木の実を食べた事にあるのである。それ以来全人類は神の支配を離れ、悪魔サタンの支配下に入ったのである。その故に聖書では悪魔サタンの事を「この世の神」又は「この事物の体制の神」と述べている。(コリント第二4章4節)(黙示録又は啓示12章9〜12節)しかし近い将来に神はキリストによって比喩的な蛇である悪魔サタンをこの世から滅ぼし、新たに設立された神の王国によって真の世界平和をもたらすのである。